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【Digital Photo Professional 4】純正以外のレンズでレンズデータ(補正)を認識する方法

2021年9月23日フリーソフト

DPP のアイコン

この記事では、DPPでキヤノン(Cannon)の純正レンズ以外を「レンズデータ:あり」と認識する方法について書きます。ちょっと難しいですが、初心者でもできるレベルです。

社外品レンズで撮影したRAW画像のExif情報を、それに近い純正のキヤノン製レンズのExif情報に書き換えて、あたかも純正レンズで撮影したかのようにソフトに誤認させるという方法です。

【Digital Photo Professional 4】純正以外のレンズでレンズデータ(補正)を認識する方法

Digital Photo Professional 4(略してDPP)は、キヤノン(Cannon)が提供しているRAW現像ソフトです。

一眼レフで撮影したRAW画像(CR3とかも含む)を加工して、JPGとして出力することができます。ここでは既に知っている・インストールしている前提で書くので詳しい説明は省きます。もし気になった方は、公式サイトを見てみてください。

DPP は、色々な機能がついてて便利ですが、中でも特に便利なのが間違いなくレンズ補正だと思います。レンズ補正は、撮影したレンズの種類を読み取ることで、そのレンズにあったデジタルレンズオプティマイザ(解像度をあげる機能)、歪曲、周辺光量、色にじみを変更することができます。

レンズによって、f値や焦点距離が異なってくるので、それぞれのレンズに合わせたカスタマイズが可能なのがキヤノンのレンズ補正機能です。すごいです。

しかし、そんなレンズ補正機能にも1つ大きな難点があります。純正ではない社外品レンズで撮影した写真の場合は、レンズデータを読み込むことができないという点です。レンズデータを読み込んでくれなければ、当然レンズ補正を使うことができません。

例えば、社外品レンズで有名なところは、TAMRONSIGMASAMYANG などが挙げられると思います。(僕はカメラ初心者なので詳しくは分かりませんが…。)キヤノン用のマウントレンズで、キヤノン製品ではない場合は全てこちらに当てはまります。

通常、キヤノン製のレンズで撮影したRAW画像は、DPPで読み込むと以下の画像のように、「レンズデータ:あり」となり、レンズ補正が使えるようになっています。

レンズデータ:あり

しかし、純正ではない社外品レンズで撮影したRAW画像を読み込ませると、「レンズデータ:非対応」と表示され、デジタルレンズオプティマイザなどのレンズ補正機能がグレーアウトして押せない状態になっています。

レンズデータ:非対応

僕は、キヤノン(Cannon)の一眼レフカメラ「EOS Kiss X10」を持っています。そして先日、ウッキウキでAmazonで「SIGMA 超広角ズームレンズ 10-20mm F3.5 EX DC HSM キヤノン用 APS-C専用」を購入したのはいいですが、まさかのレンズ補正使えないということを知ってがっかりでした。

調べると「純正レンズ使ってくれたら、レンズ補正機能をプラスでつけちゃうよ。社外品レンズ?キヤノン製つかわねーやつなんか知らねーよ!(僕の勝手な脳内変換です)」とのことらしいです。それはまぁ仕方ないですね。

そこで、色々調べて試行錯誤したらExif情報を純正レンズのものに置き換えるという方法で成功したので書いときます。

Exif情報 ってのは、画像に登録されているデータのことです。撮影場所、日時、ISOやF値などの撮影設定、撮影機種などが含まれています。

そちらの情報をDPP が読み取って、「よし、このRAW画像はちゃんとキヤノン製のレンズで撮影してるんだな。なら、それにぴったりのレンズ補正をしてあげよう~」って感じでレンズ補正機能を提供しているわけです。

つまり、どのレンズで撮影したか?ではなく、どのレンズ情報がExifに記録されているか?によって判別しているので、その情報をこちらで書き換えてレンズ補正を社外品レンズでも使えるようにするってわけです。

注意

この記事は、DPP を既にインストール・使い方をある程度知っている、なおかつWindows10 を利用していることを前提に書きます。Mac の方でもできますが、ダウンロードするファイルが異なってくるので注意してください。

この方法は正直少し難しいです。パソコン初心者の僕でもできたので恐らくできると思いますが、もしできない場合はコメント欄に書き込んでくだされば、僕にできる範囲で協力します。

流れとしてはこんな感じです。30分もあれば十分できます。パソコン慣れている方なら10分そこらでできます。

流れ
  1. ExifTool をダウンロードする
  2. ExifToolGUI をダウンロードする
  3. ExifToolGUI 日本語化パッチ をダウンロードする
  4. 必要な場所にダウンロードしたファイルを配置する
  5. 日本語化させる
  6. 変換したいレンズの名前を調べる
  7. メモ帳に整理用としてコマンドをメモする
  8. 念のためバックアップを作成しとく
  9. コマンドを実行してExif情報を書き換える
  10. DPP でレンズデータをダウンロードして使えるようにする

社外品レンズをそのまま認識させるのは不可能なので、だったらあたかもキヤノン製で撮影したかのようにソフトをだませばいいじゃんってわけです。

この方法は、あくまで社外品レンズを一番近いキヤノン製レンズに書き換えるということなので、厳密にいうとそのレンズに一番あったレンズ補正ができるわけではないのでそこは注意してください。しかし、一番近いレンズ補正ができるので、しないよりははるかに出来映えがいいです。

提供元:キヤノン
最終アップデート:4.15.0(8月19日)

参考にさせていただいたサイト:社外レンズで撮影したキヤノンEOS RAW画像を純正現像ソフトDPPでレンズ補正する – 無限壁破り駆動開発

純正以外のレンズデータを書き換える方法

ExifTool をダウンロードする

まず最初は必要なファイルをダウンロードしていきます。

ExifTool は、画像のExif情報を編集・確認できるツールです。撮影日時や場所などが記録されているExif情報をコマンドプロンプト(Windows10 の場合)経由で書き換えることができます。

今回は、Windows版をダウンロードします。「Windows Executable: exiftool-12.33.zip (6.4 MB)」をクリックしてダウンロードします。

ExifTool のダウンロード

提供元:Phil Harvey
最終アップデート:12.33(2021年10月16日)

ExifToolGUI をダウンロードする

続いて、ExifTool をより使いやすくするためのソフトをダウンロードします。ExifTool はソフトではなく、コマンドプロンプトにて実行するんですが、これがまぁー初心者には難しいです。黒い背景に白文字だけってのが慣れない…。

そこで、ExifTool をGUI版(ソフト)にしたのがExifToolGUI です。ソフトにすることで視認性も操作性も向上します。

緑文字の「Click here to download ExiftoolGUI v5.16」をクリックしてダウンロードできます。

ExifToolGUI のダウンロード

提供元:BogdanH
最終アップデート:5.16(2015年4月5日)

ExifToolGUI 日本語化パッチ をダウンロードする

この作業はしなくてもいいのですが、簡単なのでどーせならやっときたい項目です。ExifToolGUI を日本語化するパッチのダウンロードです。もし英語のままでいいやという方は、次項目へ進んでください。

「ExifToolGUI 5.16.0.0用(オリジナル)」のファイルをダウンロードします。「ExifToolGUI-51600-JP-002」ってやつです。

ExifToolGUI 日本語化パッチ のダウンロード

提供元:https://sakue.com

必要な場所にダウンロードしたファイルを配置する

必要なファイルをダウンロードできたら、全ての圧縮フォルダを解凍します。右クリック → 開く で解凍できます。

圧縮フォルダの解凍

「ExifToolGUI-51600-JP-002」フォルダ内にある「ExifToolGUI-51600-JP-002.exe」と、「exiftool-12.30」フォルダ内にある「exiftool(-k).exe」を「exiftoolgui」フォルダ内へ移動します。

1つのフォルダにまとめる

1つのフォルダにまとめるってことですね。

次に、「exiftool(-k).exe」を「exiftool.exe」に名前変更します。拡張子を非表示にしている方は、「.exe」の部分は気にしなくていいです。

「exiftool(-k).exe」を「exiftool.exe」に名前変更

日本語化させる

続いて、ExifToolGUI の日本語化です。先ほどダウンロードした「ExifToolGUI-51600-JP-002.exe」を起動します。

日本語化が始まるので、「ファイルアップデート 正常終了」と表示されるまで待ちます。一瞬ででると思います。

日本語化

ExifToolGUI を起動します。無事に日本語化されているかと思います。

ExifToolGUI のスクリーンショット

変換したいレンズの名前を調べる

以下のサイトにて、自分が変換したいカメラレンズの名前を調べます。

なぜこの作業が必要なのかの説明

何のことだかさっぱりだと思うので、簡単に説明します。撮影した写真には様々なデータが詰まったExif情報が埋め込まれているということは冒頭に話しましたが、その中の一つでLensType(レンズタイプ)」というものがあります。

レンズタイプには、撮影したカメラ機種とは違って、撮影した時のレンズ情報が記録されています。例えば、「EOS Kiss X10」の標準ズームカメラで撮影した場合は、レンズタイプは「Canon EF-S 18-55mm f/3.5-5.6 IS STM」となっています。このように、レンズには1つずつ正式名称があり、その情報がレンズタイプによって管理されています。

そして、そのレンズタイプの情報をキヤノン製のレンズ名に書き換えることで「その写真はキヤノン製のレンズで撮影したよ」とDPPをごまかすことができます。そこで、書き換えるためにキヤノン製レンズの正式名称を知る必要があるってわけです。

具体的な調べ方

サイトにアクセスしたら、ずらーーと英語が表示されます。この中から、自分が所持している社外品レンズに焦点距離やF値が近いキヤノン製のレンズを探します。

ただし、これだけの中からお目当てのレンズを探すのは一苦労なので、ページ内検索機能を使います。キーボードのCtrlFを押すとページ内検索ができるようになります。これはどのブラウザでも共通だと思います。

ページ内検索ができるようになったら、検索窓に自分が所持している社外品レンズの焦点距離を入力します。まずは、一番小さい焦点距離を入力して、絞り切れない場合は追加で「〇-〇mm」のように検索します。

抽象的な言葉ばかりだとイメージしずらいと思うので、僕の事例で言うと、僕は「SIGMA 超広角ズームレンズ 10-20mm F3.5 EX DC HSM キヤノン用 APS-C専用」に近いキヤノン製レンズを探しています。そこで、まずはページ内検索に「10」と入力します。

10だけだと、362件もヒットしちゃって全然絞れませんでした。

Ctrl+Fでページ内検索

そこで、次に最大までズームした時の焦点距離も追加して、「10-20」で検索します。そしたら、僕が所持しているSIGMA(シグマ)のレンズがヒットしました。こんな感じで自分が所持している社外品レンズもヒットします。ただし、キヤノン製レンズはヒットしなかったので、キヤノンは焦点距離10~20mmのレンズを販売してないってことです。あらら…。

焦点距離で検索

次に、それに近い焦点距離を調べます。「10-21」でもヒットしなかったので、「10-22」にしたらヒットしました。

キヤノン製かどうかは、レンズモデル名の冒頭にメーカー名が表示されているので「Cannon」ならキヤノン製です。

キヤノン製レンズのヒット

こんな感じで焦点距離が近いキヤノン製レンズを見つけたら名前をコピーしときます。

僕の場合は、「Canon EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM」ってことですね。こちらのレンズで撮影したことに書き換えていきます。

メモ帳に整理用としてコマンドをメモする

次に、頭を整理するためにメモ帳を開きます。この作業をすることで今後が楽になるのでやったほうがいいです。別にメモ帳じゃなくても文章書けるものなら何でもいいです。

Windowsボタン横の検索窓をクリックして、「メモ帳」と検索して、開く で起動します。

検索 - メモ帳

起動したら、先ほど調べたキヤノン製レンズのタイプ名を貼り付けます。

Canon EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM

続いて、以下の文章(コマンド)を貼り付けます。

exiftool -MinFocalLength=〇 -MaxFocalLength=〇 -LensType="純正レンズのレンズタイプ" "変換したいRAW画像名"

こんな感じです。

レンズタイプ変換コマンド

次に、コマンドを自分用に書き換えます。

「-LensType="純正レンズのレンズタイプ"」を、1行目に貼り付けしたキヤノン製レンズの名前に置き換えます。入力は間違える可能性もあるので、コピペがおすすめです。

「-MinFocalLength=〇 -MaxFocalLength=〇」には、キヤノン製レンズの最小焦点距離と最大焦点距離を入力します。僕の場合は、「10」と「22」です。社外品レンズの情報ではなく、変換したいキヤノン製レンズの情報なので間違えないようにしましょう。

exiftool -MinFocalLength=10 -MaxFocalLength=22 -LensType="Canon EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM"
コマンドの内容を書き換える

念のためバックアップを作成しとく

しなくてもいい作業ですが、慣れないうちはしといたほうがいいです。

手順は省きますが、変換したいRAW画像をどこか別の場所にコピーすることでバックアップできます。切り取りじゃなくてコピーです。

別に失敗したとて画像が削除されるわけではないので、ここまで敏感になる必要あるか?と言われれば何とも言えませんが…。かくいう僕は最初の1回はバックアップしたけど、2回目からはしてません。

コマンドを実行してExif情報を書き換える

ここまできたらあとはコマンドを実行して、いざレンズタイプを書き換えるだけです。下準備作業が大変だっただけでここからは簡単です。

ExifToolGUI に戻って、左側のブラウズタブからRAW画像が保存されているフォルダまでクリックで移動します。真ん中の一覧タブにRAW画像がずらーと表示されればOKです。

RAW画像の場所を選択

1枚の画像を選んで右クリック → 名前の変更 をクリックします。

画像の右クリックメニュー

名前編集モードになるので、全選択して 右クリック → コピー をクリックします。

名前のコピー

先ほどのメモ帳に戻って、最後のコマンド部分の「"変換したいRAW画像名"」にコピーしたファイル名を貼り付けます。

貼り付けたらコマンドを全て選択してコピーします。

コマンドのコピー

ExifToolGUI に戻って、画面下の「コマンド実行」をクリックして、コマンド入力欄にコピーしたコマンドを貼り付けて、Enterを押します。

コマンド実行

コマンドが実行され、処理画面が表示されます。1枚なら一瞬で完了するかと思います。「<-END-」と表示されたらOKです。

なぜか、僕の環境だと1枚の画像を変換した時に必ず謎の1枚がエラー吐き出すんですがよくわかりません。1枚しか指定してないのに「2 image files updated」と表示されるのもよくわからんです。まぁでもうまくいってるんでよしとします。

ExifTool LOG

お疲れ様です。これにて、レンズタイプ名が変更されてDPPにてレンズ補正が使えるようになっています。

DPP でレンズデータをダウンロードして使えるようにする

あとはもう説明する必要ありませんがいちお書いときます。

DPP を起動して、変換したRAW画像を選択、レンズ補正タブをクリックします。

「レンズデータ:非対応」だったものが「レンズデータ:なし」になっていると思うので隣のボタンをクリックします。

レンズデータ:なし

自動で書き換えた「EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM」にチェックが入っているので「開始」をクリックします。

レンズデータの追加と削除

完了したら、無事にレンズ補正が使えるようになります。

社外品レンズでもレンズ補正が使えるようになる

複数画像を一括で処理する方法

無事にレンズデータを書き換えることに成功したのはいいけど、この方法だと1枚1枚やらないといけないので非常に手間です。

そこで、複数画像を一括で処理する方法についても書きます。ちょっとやり方が変わるだけでほぼ一緒です。今後はこちらの方法ばかり使うことになると思います。

複数処理できるコマンド

こちらで紹介したレンズデータを書き換えるコマンドの末尾にある画像ファイル名を「*.拡張子」にします。僕の場合は、RAW拡張子が「.CR3」なんですが、カメラ機種によって「.CRW」や「.CR2」と異なってくるので、各自で調べてみてください。(詳しくはこちら

exiftool -MinFocalLength=10 -MaxFocalLength=22 -LensType="Canon EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM" *.CR3

IT用語における「アスタリスク(*)」とは、任意の文字列0文字以上という意味です。つまり、名前がついている画像ファイル全てを対象にする…という意味です。こうすることで、1枚1枚画像ファイル名を指定しなくてもフォルダ内の画像を一括処理できます。

ExifToolGUI でコマンド実行する

ExifToolGUI を起動し、目的のRAW画像たちがある場所まで移動し、下部にある「コマンド実行」に複数処理用のコマンドを貼り付けて実行(Enter)します。

一括処理用のコマンド実行

ExifToolGUI LOG ウィンドウが立ち上がり、処理が始まります。1枚の時は一瞬ですが、複数枚になるとそれなりの時間がかかると思います。僕の環境では、170枚ほどで30秒ほどかかりました。

一括処理完了

【便利機能】定義コマンド編集

毎回、この記事やメモ帳からコマンドを引っ張ってくるのはめんどくさいかと思います。そんな人のために、ExifToolGUI には「定義コマンド」と呼ばれるコマンドの登録機能があります。

この機能を使うことで、別々のレンズタイプ名にも簡単に対応できるようになります。社外品の広角レンズやズームレンズでレンズ2刀流している方に最高だと思います。

今回は、こちらの複数画像処理コマンドを登録してみます。これで毎回コマンドを書かなくてもワンクリックで呼び出せるのでめちゃくちゃ効率化できます。

まずは、登録したいコマンドをコピーします。僕の場合は、以下のコマンドです。ハイライトの緑とピンクの部分は、各自違うと思うので自分用に置き換えてください。

exiftool -MinFocalLength=10 -MaxFocalLength=22 -LensType="Canon EF-S 10-22mm f/3.5-4.5 USM" *.CR3

ExifToolGUI を開いて、①定義コマンド編集をクリック → ②コピーしたコマンドを貼り付け → ③好きなコマンド名を入力 → ④新規追加をクリック します。

定義コマンド編集

次回以降はコマンド入力する必要がなくなり、コマンド名からすぐに呼び出すことができます。

広角レンズ用書き換えコマンド

まとめ

以上、DPP でキヤノン(Cannon)の純正レンズ以外でデジタルレンズオプティマイザや周辺光量などのレンズ補正機能を使う方法についてでした。

慣れたら結構サクサクできるようになるので、「安価な社外品レンズに興味があるけど、レンズ補正できないのはちょっと…」と思っている方、試してみてください。

Posted by ナポリタン寿司