認知症ばあばが話した広島弁とか古い言葉を記録しておく

この記事では、そこそこ重度の認知症のばあちゃんが唐突に発した古い言葉や言い回し、方言について今後のためにメモしておきます。
うちの母方のばあちゃんは認知症です。2025年で77歳です。昭和22年生まれと本人は言っています。
多分認知症の中でも結構重度なほうだと思います。へたしたら一人でトイレや食事ができないです。
そんなばあちゃんがたまーに訳わからない言葉を言う時があります。何となく意味が分かるようなものもあれば、まったく見当がつかない言葉もあります。
未来のために記録として残しておきたいと思います。
- 1. 【注意点】記録以外の意図はないです
- 2. ばあばが言った言葉一覧
- 2.1. ほいとうする
- 2.2. あいのこ
- 2.3. たわん
- 2.4. おしになった
- 2.5. あんまが上手
- 2.6. かばちたれるな
- 2.7. エアコン
- 2.8. しゅうほうどう
- 2.9. きっぽ
- 2.10. がいじん
- 2.11. ちゅうき
- 2.12. みつゆび
- 2.13. のける
- 2.14. べっぴん・そっぴん
- 2.15. ごういらす
- 2.16. いたしい
- 2.17. 〇〇しんさい・きんさい
- 2.18. ぶち
- 2.19. ほうていく
- 2.20. いざなう
- 2.21. いかにゆーても、いかにゆうても
- 2.22. あんよ
- 2.23. 養老院
- 2.24. はがいい・はがゆい
- 2.25. 喉がいがい
- 2.26. せきがついた
- 2.27. 腐す・腐した
- 2.28. 食事に呼ばれる
- 2.29. 宵の口
- 2.30. パタンコ
- 3. 感想
【注意点】記録以外の意図はないです
うちのばあちゃんがそうなのか昔の人が全員そうだったのか分かりませんが、結構平気で現在でいう放送禁止用語(差別用語)を言っています。
聞いた時は全く意味が分からないんですが、あとあと調べてみるとがっつり差別用語だった…みたいなことが結構あります。
昔の人ってそういうもんなんですかね?まったく悪気なく言うのでびっくりします。
念のため書いておきますが、誰かをけなす意図は一切ありません。ばあちゃんが言った言葉をメモしておくだけです。
ばあばが言った言葉一覧
ほいとうする
「私、あれほいとうしようかしら」、「ほいとうするんですか?」って言っていました。
本人に聞いてみると「どういう意味かしら」と言うんですが、何となく言うタイミングで分かります。何かを食べる前に言っています。
多分食べる、つまみ食いする…みたいなニュアンスだと思います。
広島弁独特の方言なのか、全国で使われていた昔の言葉なのかは分かりません。
あいのこ
「あの人あいのこかしら?」、「まぁ素敵な髪色ねぇ。あいのこ?」って言っています。
外国人っぽい人を見た時に言っているので、多分外国の人・ハーフの人…みたいなニュアンスだと思います。
インターネットで調べると戦後に使われていたがっつり差別用語っぽいです。
参考:あいのこ(ハーフ)は差別用語ですか – 差別用語です。元々は、第二次世界大戦後… – Yahoo!知恵袋
認知症ばあばは金髪が好きみたいで、ただ染めているだけの日本人を見ても「まぁ素敵ねぇ…。あいのこかしら?いいわねぇ~うらやましいわぁ」って誉め言葉っぽく言っています。
たわん
届かないって意味です。僕もよく使っています。広島弁だと思います。
高い場所にある物をとろうとしてとれなかった時に「あぁ~たわん!」とか「たわんわ~~」です。
おしになった
僕が仕事とか家事に集中して喋らなくなったら「おしになっちゃったんかしら?」とか「おしになったのよ~~」って言っています。
調べてみるとがっつり差別用語でした。「おし」というのが目が見えない人や耳が聞こえない人などを揶揄する差別用語だったようです。
参考:不快・差別用語の考え方
僕に対して言う時は僕が黙った時なので、やっぱりそういうニュアンスなのかなと思います
本人は悪口では言っておらず、「あら?静かになったわね?」くらいの感覚っぽいです。昔の人ってそういう節ありますよね。
あんまが上手
僕がばあちゃんの背中を押してあげている時によく言っています。マッサージとか肩たたきみたいなことだと思います。
「まぁ、あんまが上手ねぇ」、「あんまが気持ちよかったわ~。ありがとね~」です。
かばちたれるな
ちょっとはっきり「かばちたれるな」って言っているかどうかわからないです。まだ数回しか聞いたことがなく、よく聞こえなかったので「かばちたれるな」じゃないかもしれません。
かばちぶれるな、かばっちれるな、かばちたてるな…ここらへんな感じです。聞く感じは「かばち」と「たれるな」が区切りの気がします。
ばあちゃんが幼少期の思い出を話している時に「よく宿題やらなかったらかあちゃんに”〇〇(名前)!かばちたれるな!ベシッ”って叩かれたのよぉ~」って言っていました。
多分「文句言うな!」、「口答えするな!」みたいな意味にあたる言葉だと思います。
そうだとしたら「かばち」が文句、減らず口的な意味で「たれるな」は「垂れるな」で言うなってことなのかなぁと思います。さっぱり分かりません。
エアコン
皆さんが想像するとおりのあの「エアコン」です。
ばあちゃんは何の機械に対してもエアコンって言っています。僕のパソコンもスマホも全部「エアコン」って言っています。
あくまで僕の予想なんですけど、ばあちゃんが若い時のいわゆる最先端的な象徴がエアコンだったのかなと思います。その記憶が残っているせいで、最先端っぽい機械(スマホとかパソコン)を見たらそう言ってしまうんじゃないかなと思います。
認知症ならではの思考回路って感じがします。
「これはスマホって言うんだよ」って言ったら、その時は「あ、そうそう!スマホって言うんでしたね」って言い直すんですけど、翌日には…いや何なら3秒後にはまた「エアコン」って言っています。
しゅうほうどう
方言でもなんでもないんですが、山口県美祢市にある「秋吉台」のことを「しゅうほうどう」って言っています。
僕は「あきよしだい」っていう言い方しか知らなかったので、そういう呼び方が昔あったのかなと思い調べてみると、間違った読み方っぽいです。
■秋吉台・秋芳洞について
Q. 秋芳洞の読み方は「あきよしどう」と「しゅうほうどう」とどちらが正しいのでしょうか?
A. 正しい読み方は「あきよしどう」で、「しゅうほうどう」は誤った読み方です。
よくある質問 – 美祢市立秋吉台科学博物館
秋吉台の中にある秋芳洞という鍾乳洞を「しゅうほうどう」って呼んじゃっているっぽいです。
本人は洞窟のことを言っているんじゃなくて、あの平原(秋吉台)全体を指して言っている気がします。
にしても秋吉台いいですよね。大好きです。四国カルストとかUFOラインとか平尾台カルストとかも大好きなので、多分僕ああいう平原系が好きなんでしょうね。
きっぽ
「〇〇先生はおでこにきっぽがあったの。だからみんな〇〇のきっぽ~って親しみを込めて呼んでいたの」って言っていました。
本人に「何か別の言い方ある?きっぽってどういう意味?」って聞くと、「そりゃきっぽはきっぽよねぇ」で先に進まなかったので調べてみるとどうやら傷のことを言っているっぽいです。
参考:きっぽの意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
確かに前後の文章的に傷って意味なのかなと思います。「おでこにきっぽ」だと「おでこ(額)に傷があった」って意味なんでしょうね。
がいじん
外国人のことをそう呼んでいます。
僕が小さい頃はまだ外人って言い方もあったと思うんですが、今はもう差別用語っぽいですよね。
ちゅうき
僕が静かになった時や貧乏ゆすりしている時に「ちゅうきになっちゃったんかしら?」って言っていました。
漢字だと「中気」なのかなぁ。
調べてもあんまりピンとはこなかったんですが、多分差別用語です。
意味的には手が震えている人、脳震盪をおこした人、だんまりした人…みたいな感じだと思います。
本人はそういう深い意味は知らず、とにかく体震えている人をそう呼んでいます。貧乏ゆすり然り、寒くて震えている時然り。
みつゆび
手の指三本合わせてお行儀する時に言っています。
「三つ指ついてしっかりお行儀しましょう」って感じで言っています。
昔の人はお見合いが主流で、その時の挨拶マナーでそう教えられたっぽいことも言っていました。三つ指ついて旦那様に正座でお辞儀しなさいとかなんとか。
今からしたらがっつり女性差別でしょうが、その時代を生きたばあちゃん本人はそれが当たり前って価値観なので差別とは思ってないようです。
逆に僕(男)が冗談で泣く真似したら「まぁ男なのに情けないわねぇ~(笑)男が泣くなんてちゃんちゃらおかしいわ」と笑いながら言うので、多分その時代はお互いがお互い男女こうあるべきっていう思想が強かったのかなと思います。
遊びでじゃんけんしてばあちゃんが勝ったら「まぁ、私どうしましょう。男に女が勝つなんておかしいわねぇ…。まぐれですまぐれ。気を悪くしないでください」とすぐに言ってきます。
「男が勝つのが当たり前なの?」と聞くと「当たり前じゃないですか。男のほうが強いでしょ。女は弱いでしょ。だから女が勝つのはおかしい」って言っています。
その価値観は古いといいたいところなんですが、その時代を何十年も生きて脳みそにこびりついたまま認知症に突入しているのでもうどうしようもないです。
若い人からしたら年寄りは頑固ってイメージがどうしてもありますが、それもまぁ仕方ないっちゃ仕方ないのかもしれませんね。若い人に言われることより、自分が実際経験してきた何十年の人生のほうが重み・真実味はどうしてもでてきますよね。
だからこそ若いうちから柔軟な思考方法を習得したいものです。
のける
何かをどかす時、何かを外す時に使っています。
「手袋のけますね」、「あなたのいてください!」って感じです。
べっぴん・そっぴん
綺麗な人を見たら「べっぴんねぇ~」って言っています。
一方で自分を鏡で見た時に「あたしはそっぴんね、そっぴん」って言っていました。
べっぴんは僕も知っていましたが、そっぴんは知りませんでした。逆の意味でいわゆるブサイク・平凡な顔みたいなニュアンスっぽいです。
人に向かって言うことはないんですが、時たま自分に対して言っています。
そのたびに僕が「いや、べっぴんよ。20歳若く見える」って言うと、すぐに「そうよ、あたしはべっぴんなのよ。ずっと言っているでしょ」と切り替わっています(笑)
認知症って数秒前と言っていることが真逆になることなんかザラ(というか日常)です。人間って面白いなぁとつくづく思います。
ごういらす
最初何て言っているのか分かりませんでした。業を煮やす?ごういやす?ごうをいらす?ごーいらす?でハテナでした。
よくよく聞いてみると「ごういらすわねぇ~。ありがとうございますねぇ」、「あなたはごういらしてばっかり!しゃきっとしなさい!って昔怒ったことがあるのよね~」と「ごういらす」と言っていることが分かりました。
しっかり聞き取れてからも意味がまったく想像できなかったんですが、前後の文章から読み取るとどうやら面倒かけてごめんね的っぽいです。
僕の母親(ばあちゃんの娘)に聞いてみると、「他の方言は何となく幼少期から聞いていたから分かるけどごういらすは聞いたことないわね…。認知症になってからいきなり言い出したような気もする。認知症って私を子育てしていた時じゃなくて、それよりももっと前の自分が子供の時の記憶のほうが案外でてきやすいから、もしかしたら私が生まれる前に使っていた言葉なのかも?」って言っていました。
ただ、母親も文脈的にはそういう意味(めんどうかける)だろうって言っていました。
当の本人に聞いても「ごういらすはごういらすわよ。」の一点張りで他の表現を知らないみたいです(笑)認知症じゃなかったらうまく置き換えられる言葉説明してくれそうなんですがねぇ…。
ネットで調べるとやっぱりそういう意味っぽいです。
ばあちゃんと接してなかったら多分一生聞くことない言葉だったと思うので、一つ賢くなれた気分です。
いたしい
僕も余裕で使っています。
僕も日常で使いすぎてばあちゃんが言ったところで気にしないんですが、ふと「あ、これもそういや広島弁だっけ」と思い出したので書いておきます。
僕は「めっちゃいたしいなこれ」、「いたしかったわぁ。どっと疲れたわ」って感じで言っています。ばあちゃんは「いたしいわねぇ~」って感じです。
ニュアンス的には難しい、大変、やねこい(めんどくさい)って意味です。
〇〇しんさい・きんさい
「〇〇しなさい」、「〇〇したらどう?」、「またきなさい」って意味です。
「昔ね、おかあちゃんに宿題しんさいってぶち怒られたの」、「今日はきてくれてありがとね~また時間ある時にきんちゃいね~(きんさいね)。いつでもまっとるけぇねぇ~」って感じです。
僕もたまに使っているような気がします。
ばあちゃんはもう誰かに指示するようなことはないので自分から使うことはないんですが、ふと昔話、それこそおかあちゃんにあれこれ言われた思い出話などをする時に登場します。
【追記】
他県の方からしたらちょっと命令口調、上から見下している感がでるようです。
実際はそんなことなく、「〇〇したら?」のニュアンスのほうが強いです。もちろん先生に怒られる時とかは強めのニュアンスですが、普段は弱いニュアンスのほうが大半です。
「あんたら公園で遊びんさい」、「お茶飲みんさい」、「服きがえんさい」とか全部「したらどうかな?」っていうくらいの軽い言葉です。
ぶち
これ広島弁です?何か当たり前に使いすぎて広島弁って感覚なかったです。
超、めっちゃって意味です。「ぶち怒ったけぇ」、「ぶちテンションあがった」、「ぶちうまい」って感じです。僕もたまに使うし、ばあちゃんも日常の会話でたまにでてきます。
ほうていく
深夜に起きてトイレ行くとき、ふらふらで立てないので「ちょっとほうていくわね」って感じで言っています。
四つん這いで這っていくって意味です。
いざなう
「ちょっと腰痛いからいざなっている」、「ちょっと横になっていざなっておきましょう」って感じで言っています。
休むって意味です。
これ調べても誘うってほうばかりヒットして休む的な意味がでてこなかったんですが、もしかして広島弁じゃなくてばあちゃん専用言葉ですかね?
当たり前のように言っているのでてっきり広島弁だと思っていました。
僕や両親は全く使わないです。
いかにゆーても、いかにゆうても
「いかにゆうても食べられないわ~」、「いかにゆーてもしんどい」って感じで使っていました。
後に言葉が続かない単体でも使っています。「いかにゆーてもねぇ…」です。
最初はパッと意味が思い浮かばなかったんですが、長く接していると何となく使うタイミングと意味が分かってきました。
現在の言葉に直すとなんなんでしょうね。
「そうはいっても」、「さすがに」、「どれだけ言っても」みたいなニュアンスなのかなと思います。
軽く調べてみると「さすがに」って意味では紹介されていなかったんですが、うちのばあちゃんの使っている状況だと「さすがに」に置き換えても違和感なかったです。
「さすがに食べられない」、「さすがにしんどい」、「さすがにねぇ…」です。
あんよ
ばあばと公園散歩して子供とすれ違った時や、テレビで子供が映った時に「まぁあの子あんよが上手ねぇ~」って感じで言っています。
まぁこれは方言じゃない…ですよね。一般的に言いますよね…?「歩く」って意味です。あんよが上手は、歩くのが上手って意味です。
▶赤ちゃん言葉「あんよ」は方言? ツイートきっかけに言葉の探求はじまる | マイナビニュース
養老院
多分漢字は養老院だと思います。
どうしても全て口から出る言葉なので漢字は僕が調べた憶測です。
自分は何歳まで生きられるかって話をしている時に、僕が「目指せ!100歳!がんばるぞー!」って言ったら、「まぁ無理無理無理。絶対無理です。100歳ゆーたらおばあちゃんのおばあちゃんのおばあちゃんでしょ。ようろういんに行くよーになるからあたし100歳は嫌です。80が限度かしらねぇ~」って毎度のように言っています。
調べると老人ホーム的な意味合いっぽいです。そういう施設全般のことを指しているっぽいです。あんま分かんないですけど。
昔の人は老人ホームって言い方じゃなくて養老院だったんですかね。確かにホームって英語があるとちょっと近代的(モダン)な言葉な気しますね。
はがいい・はがゆい
「はがい(ゆ)いわね~~」、「はがいいんかしら?」、「あの時、〇〇できんかってね、はがゆかったわ~」、「まぁはぐったらしいったらありゃしない」って感じで言っています。
ニュアンス的には「イライラする」、「もどかしい」、「煮え切らない(もやもやする)」あたりかなと思います。
基本的には怒っている時にぽっと感情任せででてきます。
ばあばは認知症だからか元々短気だからか分かりませんが、突然ブチ切れる時があります。「もう!!しゃっしゃせんからはがゆいわよ!!しゃんとしなさい!!」みたいにね。
布団から起き上がる時にうまく掛け布団をはがせなくて、「この毛布ははぐったらしいたらありゃしないわね。もぉ~」ってね。
ばあばが言うまで多分意識している範囲内では聞いたことなかったと思いますが、初めて聞いた時前後のニュアンスがなくても理解できました。
もしかしたら広島生まれの広島育ちなので自分が意識してなかっただけで聞いていたのかもです。
自分では言いませんが、「はがゆいのぉ」、「はがええのぉ」って言われても全然違和感ないです。かばちたれるななんかは最初聞いた時馴染みなさ過ぎて「ん?」ってなりました。
喉がいがい
「(ゴホッツゴホッ)ちょっと喉がいがいわね~」って言っていました。
調べても「いがらっぽい」、「イガイガする」って言い方はでてきましたが、「いがい」はでてきませんでした。でもはっきりばあばは「いがい、いがい」って連呼していました。
これは昔からの方言や言葉ってよりは、単にばあばならでは言葉かもです。
僕も「喉がイガイガする」とは言うので、別に「イガい」って言われても違和感なく伝わりました。
せきがついた
「(ゴホッゴホッ)まぁせきがついたんかしら」、「せきがつきました」って言っていました。
咳はあの咳です。風邪引いた時にでてくるゴホッってやつです。
ついたってのがばあばならではの表現だなって思いました。僕は「咳がでた」って表現しかしないし、友達からも聞いたことがなかったので、ついたって言い方は新鮮でした。
このパターンだと咳以外にもついたって言いそうです。まだ咳以外では聞いたことがないですけど。
腐す・腐した
僕が「昔バカにされたんよねー」って話すと、「まぁ。そうやって腐すのはきっと羨ましいからよ」、「腐したの?(腐されたの?だったかも)可哀そうにねぇ」って言っていました。
調べてみると方言ではなく全国で昔使われていた言葉っぽいです。
意味的には「バカにされた」、「悪口言われた」、「けなされた」って感じだと思います。
食品が腐ったってほうの意味ではないです。
食事に呼ばれる
「呼ばれる」って聞くと、誰かが呼んだ、〇〇さんが呼ばれたとかをイメージすると思います。僕もばあばと接するまではそうでした。
ばあばの場合、食事する時に言っていました。
僕の母親(ばあばからしたら娘)が「ご飯できたよー」って言うと、「まぁそうですか。それではちょっと呼ばれにいきますか」、「はいはい、すみません。ちょっと呼ばれますね」、「呼んできますね。すぐ戻りますからね」、「無料で呼ばれてすみません」って感じで言っています。
僕風に言い換えると「それではちょっと食べに行きますね」、「ちょっと食べますね」、「食べてきますね。すぐ戻りますからね」、「無料で食べてすみません」かなと思います。
「食事会に呼ばれた」とかの派生(というか原点?)なのかなと思いました。にしても「呼ぶ」は新鮮で不思議でした。
もしかしたら呼ぶって漢字じゃないのかもです。口頭でしか言わないので分かりません。
宵の口
「まぁ、まだ宵の口なんですね」って感じで言っています。
使ったことはないけど聞いたことはありました。改めて調べてみると夜になって間もない時間帯、日が暮れてすぐ…みたいな意味らしいです。
宵が夜で、口が先端=始めってことなんですかね。
うちのばあばの場合は、がっつり深夜(2時にトイレで起きた時)でも言っているので、本人は夜全般を指す言葉だと思ってそうです。
余談ですが、ばあばは「私、夜が怖いんです。寝るのが苦手なんです。だからずーーっと目を開けているんです」ってしょっちゅう言っています。と言いつつ、なんだかんだ爆睡しているんですけどね。
あんまり長く書くと話逸れるので書きませんが、こういうのも認知症ならではの思考って感じがします。ほんと認知症じゃない人の思考パターンとは全くもって異なります。
パタンコ
外からバイクやうるさい車の音がした時、「あれはパタンコですか?」って結構言っています。
最初は何のこっちゃと思っていたんですが、調べてみると荷台付きのトラックを指しているっぽいです。
昔はバイクのような大きい音をさせるような車はパタンコ(トラック)が主流だったのかなと思います。今でも頭の中にあるのかなー。
感想
以上、そこそこ重度の認知症のばあちゃんが唐突に発した古い言葉や言い回し、方言についてでした。
ばあちゃんの孫(子供の子供)である僕が知らない言葉も沢山あるので、思いのほか言葉の流行り廃りって地球の歴史を考えると早いのかなぁ…と思います。
僕が今当たり前に使っている言葉ももう僕の次の次の世代にとっては訳わからない言葉になっているんだろうな…とか思いながら、そう何十年と残されていない認知症ばあばと暮らしています。
長生きしてほしいもんですな。
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