【NVIDIA Freestyle】ゲームにフィルターを適用する方法

この記事では、PCのゲームに、彩度、シャープ、コントラスト、露出、ビネットなどのフィルターをかけられるソフト「NVIDIA Freestyle」について書きます。
NVIDIA GeForce製のGPUを使っている方なら、誰でも無料で利用できます。
GeForceのグラフィックボードで有名なNVIDIAが無料で提供しているゲームのフィルター機能です。リアルタイムの後処理フィルターによって、ゲームをプレイしながら、好きなようにフィルターをかけられます。
フィルターとは、ゲーム画面に対して、色々な変化をつけられる機能のことです。スマホの自撮りアプリ(B612、Ulikeなど)には、フィルター機能が沢山ありますよね。あの機能をPCのゲームにも適用できるというイメージです。
用意されているフィルターは、数多くあります。いくつか例をあげておきます。複数のフィルターを同時に適用することも可能です。ゲームをプレイ中に、リアルタイムで切り替えれます。
- 彩度
- シャープ
- コントラスト
- 露出
- モノクロ
- 水彩画
- 色合い
ゲーム内のグラフィック設定とは別の機能なので、どんなゲームにも(例外あり)好きなように適用できます。例えば、FPSでシャープを強めると、敵が視認しやすくなります。RPGで彩度をあげると、よりゲームに没入できます。
全体的に画面が暗いホラーゲームを、無理やり明るくして、怖さを軽減したり、落ち着いた雰囲気のゲームを、あえてMMORPG風の煌びやかな雰囲気にすることもできます。
似たような機能で、フリーソフトの「ReShade」と呼ばれるものもありますが、そちらよりも簡単に導入できます。NVIDIA GeForceのGPUを利用していることが必須条件ですが、インストールするだけでサクッと使えます。NVIDIA GeForceのGPUを使っていない方は、「ReShade」の方を利用してみましょう。
大手のゲームなら、ほぼ対応しています。以下のサイトに対応ゲームの一覧が書かれています。
本記事は、NVIDIA GeForce製のGPUを搭載しているパソコンのみで利用できます。それ以外のGPU、及びそもそもGPUを搭載していないPCでは利用できないので注意です。
提供元:NVIDIA Freestyle
ダウンロード方法
NVIDIA Freestyleを使うには、以下の3つの作業が必要になります。
まず、GeForce Experienceと呼ばれるゲームプレイをサポートするソフトをダウンロードしないといけません。
GeForce Experienceは、ゲーム内の画面録画、スクリーンショット、インストールしているゲームの確認などができます。その中の機能の1つとして、NVIDIA Freestyleがあるという感じです。GeForce Experienceをインストールせずに、NVIDIA Freestyleだけを利用するといったことはできません。
最新のGeForce Experienceをダウンロード
パソコンに最新の「GeForce Experience(3.12以上)」をダウンロードします。以下のサイトから、ダウンロードできます。
「DOWNLOAD NOW」をクリックします。

セットアップファイルをダウンロードできたら、起動してインストールしていきます。

利用規約を確認して、「同意/インストール」をクリックします。

インストールが開始されます。初めてだと、数分程度かかるかもしれません。

インストールできたら、NVIDIAアカウントでログインします。作成していない場合は、右下の「アカウントを作成する」から作成してみてください。無料で作成できます。

ログインできたら、認証メールが届くので、リンクをクリックして認証します。

ブラウザの新しいタブで「電子メール認証が成功しました」と表示されたら成功です。自動で閉じるので待ちます。

メール認証が完了すると、GeForce Experienceのアプリの方で画面が自動で切り替わり、ログインに成功します。場合によっては、二段階認証のお知らせが表示されます。「設定しなくていいや」という方は、「今はしない」をクリックします。

初めて起動した時は、チュートリアル画面が表示されます。ここでは、「スキップする」をクリックして確認しないようにします。

インストールは、以上です。
最新のゲームドライバーをダウンロードする
GeForce Experienceを起動したら、画面上部の「ドライバー」をクリックします。「更新プログラムの確認」をクリックして、最新かどうかをチェックします。

最新なら、「最新のGeForce Game Readyドライバです」と表示されます。

更新可能なドライバーがあれば、ダウンロードしてインストールします。インストールは、「エクスプレスインストール」というのがおすすめです。自動で必要なファイルをインストールしてくれます。

ドライバーのインストール中は、何度か画面が暗転するかもしれません。焦らずに待ちましょう。
「インストールが完了しました。」と表示されたらOKです。

試験的機能を有効にする
次に、画面右上のをクリックします。

全般メニューの「試験的機能を有効にします。GeForce Experienceの更新が必要です。」にチェックを入れます。

これにて、インストールは以上です。
使い方
適当にゲームを起動します。例として、「DEATH STRANDING(デスストランディング)」で試してみます。
ゲームのプレイ中に、Alt+F3を押します。

スタイル番号1~3のどれかを選びます。フィルターは複数設定できるので、同じゲーム内で切り替えたい時に便利です。こだわりがない場合は、そのまま1でOKです。
「フィルターの追加」から適用したいフィルター名をクリックします。僕の環境だと、なぜか日本語の時もあれば、英語の時もありました。バージョンによるのですかね。よく分かりませぬ~。

フィルターは、かなり種類があるので、色々試してみましょう。彩度、コントラストのフィルターをかける…という風に、複数のフィルターを組み合わせることもできます。
ゲーム内の時間が止まるわけではないので、FPSなどのオンライン対戦中は気を付けましょう。フィルターの設定に夢中になってて、いつの間にかやられていた…なんてことになります。
実際に、シャープのフィルターをかけた動画を貼っておきます。
一時的に無効にしたい場合は、数字ではなく、「オフ」をクリックします。
GeForce Experienceをインストールして、NVIDIA Freestyleだけ使うのはもったいないです。他の機能も無料で使えるようになっているので、ぜひ活用してみましょう。
Alt+Z | GeForce Experienceの画面を表示。 画面録画、キャプチャ、フィルターなどの機能を表示できる |
Alt+F1 | スクリーンショット撮影 |
Alt+F2 | フィルターを適用してスクリーンショット撮影 |
Alt+F3 | フィルター(NVIDIA Freestyle)機能 |
Alt+F9 | 画面録画の開始・停止 |
Alt+F10 | ハイライト録画。5分前の動画を自動録画。 |
画面録画が便利です。
フィルター一覧
主要なフィルターを全部試したので、画像と意味を貼っておきます。
カラー

彩度や色合いを調整できます。僕がよく使うフィルター1位です。
グレースケール

画面をモノクロにします。白黒の世界を楽しみたい方におすすめです。
チルトシフト

周りをぼかして一点だけをはっきり表示します。ジオラマっていったら分かりやすいでしょうか。建物や景色をおもちゃ風に表示するやつですね。
ナイトモード

目に優しい黄ばみがかった表示にしてくれます。
ビネット

周辺を暗くするフィルターです。ホラーゲームなんかだとこんな感じですね。ホラゲーの気分を味わいたい時に便利そうです。
レターボックス

映画っぽく、上下に黒い帯をつけるフィルターです。映画好きの僕からしたら、斬新でいいですね。スクリーンショットだけ見るとまさに映画のワンシーンみたいです。
ただし、画面が縮小されるわけではなく、上書きで黒塗りするだけなので、端っこにミニマップやメニューがあるゲームの場合は、気を付けましょう。
分割画面

画面を2つに分割して比較表示するフィルターです。何のために利用するのかは分かりませんが、面白いです。
古い写真フィルム

古い写真のようなフィルターです。小刻みに、ノイズみたいなのが走っていて、それっぽい雰囲気を味わえます。ホラーゲームや、戦闘ゲームで利用したら、より臨場感が増しそうです。
水彩画

水彩画っぽいフィルターです。普段は使わないけど、個人的に、一番面白いフィルターです。
デフォルトだと少し見にくいですが、バーを動かして調整すると下記画像のようにできます。ゲーム画面を、鉛筆で描いたような表示になり、めっちゃかっこいいです。スクリーンショットを撮影して、デスクトップの壁紙にいいかもしれません。

特殊

古い写真フィルターとビネットを合わせたようなフィルターです。
絵画的

絵画風にできます。水彩画と違って全体的にぼやけた感じに仕上がります。あんまり需要はないかなぁと思います。
被写体深度

画面の奥をぼやけさせるフィルターです。手前がはっきりして、奥がぼやけるので、より立体感を味わえます。他のフィルターと組み合わせると、よりリアル感が増します。個人的には、コントラストとのコラボがいいかなと思います。
詳細

シャープと似たようなフィルターです。シャープは、画面をギザギザするだけだったのに対して、詳細では、ゲーム画面が若干明るくなりました。
露出/コントラスト

任意の露出、コントラストをかけられるフィルターです。
ゲームを、よりリアル(現実世界)に近づけさせたい時に便利です。デスストランディングなどのオープンワールドゲームでは、迫力が一気に増します。ただし、フィルターのかけすぎには、注意してください。
単純に、ゲームの画質をプラスにしてくれるので、フィルターに迷ったら、とりあえずコントラストをかけてみるのがおすすめです。
おすすめの設定(フィルター)
フィルターは複数かけられますが、かけすぎると動作が重くなったり、ゲーム画面が見えにくくなったりします。そこで、「このフィルターの組み合わせが、無難で最強!」ってのを紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
以下の3つのフィルターがおすすめです。
- 露出/コントラスト
- 色(カラー)
- 詳細(シャープでも可)

露出/コントラスト
コントラストで影や光が濃くなるので、ゲームに深みがでて、没入感がより得られます。調整は自分の好きなようにしてみましょう。
色
「自然な彩度」の項目で、彩度を違和感なくあげられます。ティントカラー、明度、温度などの項目は、変更しなくてOKです。ここを下手に弄ると、画面が変色して少し見えにくくなるので注意です。

彩度があがると、本当にゲームの世界が、色鮮やかにきらめきます。とりあえず、彩度を上げることを一番におすすめします。「こんな派手な世界、実際ではありえないでしょ!」ってのもゲームでは自由です。
詳細
「鮮鋭化」で、シャープに仕上げることができます。彩度の次におすすめです。ゲームが、よりくっきりシャキシャキ見えるようになります。

FPSなんかでやると、敵を見つけやすくなります。RPGでも、遠くまではっきり見えるので、世界観をより味わうことができます。
以上、「コントラスト、カラー、詳細の3つのフィルターが無難で最強!」でした。色々組み合わせてみたんですが、この3つが一番便利かなと思いました。他のフィルターは、ゲームの元から大きくかけ離れすぎて、逆に見えにくかったです。
APEXでNVIDIA Freestyleを使う方法
大人気FPSゲーム「APEX」でも利用できます。利用する場合は、射撃訓練場で試してからにしましょう。設定中は、時間が止まるわけではないからです。

フィルターは、他人の画面には影響しません。
あくまで自分のゲーム画面のみです。「ナポリタン寿司、フィルターをかけてんじゃねーよ!」といったトラブルが発生することはありません。誰にもばれずに自由にできます。
APEXを起動した状態で、Alt+F3を押します。1を選択してフィルターの追加から、「シャープ化」を選択します。

ぼやっとしていた画面が、よりくっきり、はっきりします。好みに応じて、彩度を追加すると、より見やすいかもしれません。動画も貼っておきます。
これで、敵を視認しやすくなるぞ!僕は下手くそなので、やっても変わらないです。
感想
以上、ゲームにフィルターをかけられる機能「NVIDIA Freestyle」についてでした。
APEXでシャープをかけるのに慣れたら、オフにした時のぼやけてる感がすごいです。あと、パソコンに少なからず負荷がかかるので、動作が著しく遅くなった場合は、オフにすることをおすすめします。