【Vivaldi】TweetDeck風環境をコマンドチェインで即構築方法

この記事では、多機能ブラウザ「Vivaldi(ヴィヴァルディ)」に搭載しているコマンドチェイン機能を使って、TweetDeck風画面をすぐに構築できるように設定する方法を書きます。
Vivaldiブラウザには、コマンドチェインと呼ばれる、複数の操作を組み合わせて実行できる機能があります。
例えば、あらかじめ設定したよく見るサイトを開いて、その後自動的に左右に並べたり、集中したいからテーマを暗くして、合わせてアドレスバーやブックマークなどの集中を削ぐような要素を非表示にする…といったことができます。
組み合わせ次第で、可能性無限大の他ブラウザに恐らくない機能です。マクロとか自動化とかいうと、ちょっとピンとくる方もいるかもしれません。
コマンドチェインについては、以下の記事にざざっと書いていました。
話は変わって、2023年8月のTweetDeck有料化に伴い、VivaldiでTweetDeck風画面を構築する記事を書いたんですが、思った以上に、(ほんと何倍も…)注目していただきました。嬉しい限りです。
そこで、コマンドチェインを使って、すぐにTweetDeck風画面を構築する方法を追記しようと思ったところ、結構なボリュームになってしまったので、「あ、これはもう新規記事としていけるぞ」ということで、本記事にて解説します。
コマンドチェイン機能を使うことで、あらかじめ指定した枚数のTwitterを開いて、一つにまとめて、左右に並べる…という、即TweetDeck風画面構築作戦を実現できます。
本記事は、僕なりに初心者向けに書いているつもりですが、やはりある程度、専門的な内容になります。あらかじめ上記の2記事を読んでいただくことで、より理解が深まると思います。
「こいつ何やってんのか全然分からん…でも真似するか…」というよりかは、「あのゴールを目指すために今こういうことやってるんだな。よし真似しよう。」というほうが、自分でも応用しやすいと思います。
TweetDeck風画面構築のコマンドチェイン
とりあえず完成形態を先に貼っておく
本記事では、最終的に下記画像のようなコマンドチェインを目指します。あくまで本記事のゴールというだけで、皆さんにとってのゴールではないと思います。どんどん改造してOKです。

コマンドチェインの設定ページを開く
Vivaldiの設定を開きます。デフォルトのショートカットキーだと、Ctrl+F12で開けます。左上のVivaldiボタン→「設定」をクリックしてもOKです。

左側メニューの「クイックコマンド」を選択します。
コマンドチェインの新規追加
「クイックコマンド」ページを開けたら、ページをスクロールして、「コマンドチェイン」項目内にある「+」ボタンを押します。コマンドチェインの新規追加という意味です。

「チェインの名前」に適当な名前を設定します。英語でも日本語でもOKです。すぐに呼び出せることを考えたら、「tdTweetDeck」とかがいいのかなと思います。
tdTweetDeck
別におすすめというわけでもないんですが、クイックコマンド(F2)から呼び出す時に、簡単という理由です。
クイックコマンドは、全部を入力しなくても、頭文字からある程度入力したら、検索候補に表示されます。「tdTweetDeck」という名前にしておくことで、「td」と入力するだけで、ヒットします。

皆さんが「tt」とか「aa」のほうがいいなら、それでいいと思います。とにかくささっと入力して、すぐに選択→発動できる名前が楽ちんかなというだけです。
クイックコマンドから入力して実行するんじゃなくて、マウスジェスチャーとかショートカットキーで発動させるという方には、別に名前はこだわらなくてもいいかなと思います。

【コマンド作成】新しいタブでリンクを開く
名前を設定できたら、Command1に「遅延」が入っていると思います。マウスでクリックして、新しく「新しいタブでリンクを開く」コマンドを挿入します。クリックしてから、キーボードで文字入力することでコマンド検索できます。「新しい」とかで検索するとヒットすると思います。

選択できたら、右側のコマンドパラメータに、初期の「https://vivaldi.com
」が入っていると思います。
ここのURLを、自分が開きたいTwitterページに書き換えます。例えば、ホームなら「https://twitter.com/home
」で、特定のリストなら「https://twitter.com/i/lists/〇〇〇
」といった感じです。

<!--例1-->
<!--Command1-->Tweets by home
<!--Command2-->A Twitter List by Naporitansushi
<!--Command3-->
https://twitter.com/notifications
<!--Command4-->Tweets by Naporitansushi
<!--Command5-->
https://twitter.com/search?q=%23%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E5%88%9D%E5%BF%83%E8%80%85&src=saved_search_click&f=live
コマンドチェインは上から順番に実行されます。TweetDeck風画面にした時、左から並びます。配置にこだわりたい方は、新しいタブを開く順番にもこだわってみるといいかなと思います。
入力できたら、右側の「+」を押して、コマンドを新規追加します。「新しいタブでリンクを開く」コマンドにした状態で、「+」を押したら、勝手に同じコマンドが複製されて追加されると思います。URLだけを開きたいTwitterページに書き換えます。
本記事では、5ページのTwitterページを登録してみました。この時点でコマンドは5まであるはずです。
【コマンド作成】直前のタブを選択
ここからさらに「+」して、次は設定したURLより1つ少ない数だけの「直前のタブを選択」を挿入します。
「何いってんだこいつ…」って感じですが、5個の「新しいタブでリンクを開く」を登録したならば、4個の「直前のタブを選択」を追加します。一つ少ない状態です。

【コマンド作成】タブスタックとタイリング(左右に並べて表示)
「直前のタブを選択」を必要分挿入できたら、さらに「タブをスタックする」、「左右に並べて表示」コマンドを追加します。これで、開いたTwitterページを選択して、スタック&タイリングしてくれます。

もし動作が安定しない場合は、「新しいタブでリンクを開く」と「直前のタブを選択」の間や、「タブをスタックする」と「左右に並べて表示」の間に「遅延」コマンドを挿入します。
コマンドチェインは、「遅延」を入れていないと、一気にコマンドを処理しちゃって、ダダダーとコマンドが失敗することがあります。
一つのコマンドが全部処理し終えたら、次のコマンドにうつる…という感じではなく、コマンドを発動したら、終わるのなんか待たず、次のコマンド発動にうつる…って感じなので、タブを開く系や、スタック系など、多少完成まで時間がかかるコマンドには、合間合間で、遅延(待機)コマンドを入れると成功率がアップします。
遅延は、ミリ秒単位で設定できます。デフォルトでは、1000ミリ秒=1秒の遅延になります。正直、1000も待たなくていい場合がほとんどなので、どんどん引き算で、遅延を減らして、安定と速度のちょーどいいバランスを見つけるのがいいかなと思います。
PCのスペックにも左右されると思うので、「これが正解だー!」と言えないんですが、まず200ミリ秒あたりで始めるといいかもしれません。
実際にコマンドチェインを発動してみよう!
コマンドチェインを作成しただけだと、意味がありません。それを自分が使いたいタイミングで発動させる必要があります。発動方法は、ほんと様々です。いくつか例をあげておきます。
- クイックコマンド(F2)
- マウスジェスチャー
- ショートカットキー
- ツールバー周りにボタンとして配置
マウスジェスチャーやショートカットキーで発動させる場合は、あらかじめ設定から紐づけておく必要があります。
マウスジェスチャーの場合、Vivaldiの設定→マウス→「ジェスチャーの割り当て」内にある新規追加の「+」→「コマンドを選択してください」で、作成したコマンドチェインを選択します。右側の入力欄で呼び出したいジェスチャーを設定します。

ショートカットキーの場合、Vivaldiの設定→キーボード→チェイン→作成したコマンドチェインに任意のキーを入力して割り当てます。

実際にクイックコマンドで発動してみた動画を貼っておきます。コマンドチェインがうまく発動して成功すれば、任意の数のTwitterが開いて、綺麗にタブスタックと左右に並べて表示されると思います。もしうまくいかない場合は、合間合間の遅延の数字を調整します。
感想
以上、多機能ブラウザ「Vivaldi(ヴィヴァルディ)」に搭載しているコマンドチェイン機能を使って、TweetDeck風画面をすぐに構築する方法でした。
僕は、VivaldiやTweetDeckの中の人でもなんでもありません。本記事を見ていただいた読者様と同じ、ただの一利用者側です。ただの一個人が書いているだけの記事なので、網羅しきれていない点、こうすればもっと便利になるのに…な点沢山あると思います。怒らないでください。