【Floorp】Firefoxベースのバランスに優れたブラウザ

この記事では、2021年12月にリリースされたFirefoxベースで、本家Firefoxの良い部分を引き継いで、さらなる独自機能を盛り込んだブラウザ「Floorp(フロープ)」について書きます。
日本の学生さんが開発されているブラウザです。
「Firefox」と「Chrome」の良い部分を取り込んだFirefoxベースのブラウザです。2021年12月に正式リリースされ、現在でもアップデートで進化しています。
Firefoxベースのブラウザなので、Firefoxを使っていた方は、以前と同じような操作感で利用できます。具体的には、以下のような特徴があります。
- Firefoxベースなので、Firefoxと同期できる(Firefox Sync)
- ブックマーク、履歴、ダウンロード、任意のウェブサイトを表示できるサイドバー
- 標準搭載の垂直タブ(タブを開きすぎる方におすすめ)
- 垂直タブの自動展開
- 多段タブ(水平)の利用
- 自由にカスタマイズできるツールバー
- カスタムCSSがすぐに利用できる(ブラウザの外観を、自分の好きなように変更できる)
- Chrome、Edge、Brave、Vivaldiなどのブラウザからの移行に対応(Vivaldiは7月公開の10.2.0から対応)
- 標準搭載のGoogle翻訳
- 選べる6つのブラウザ外観(Proton風、Firefox Quantum風など)
- 通常のFirefoxよりも豊富なテーマ
- 毎回異なる美しい写真が表示される新しいタブ
- 見やすいダウンロードマネージャー
- 一部のレガシーアドオンに対応
- 開発者が学生さん
- 完全国産ブラウザなので、日本語がしっかりしている
- 通常よりも強力なGesturefyアドオンを内蔵
- ユーザーエージェントの変更
- 休憩モードの利用(F9)(デフォルトでは無効化)
- Mica for Everyoneのサポート
Firefoxでできることは、基本的に全部できます。サイドバー、自由自在にカスタマイズできるツールバー、強化型トラッキング防止機能など、そのまま利用できます。
一方で、Floorp独自の機能も沢山あります。
任意のウェブサイトを登録できるブラウザーマネージャーサイドバー、標準搭載された垂直タブ、すぐに利用できるカスタムCSS機能、新しいタブでも動作するマウスジェスチャーアドオン(Gesturefy)、上下左右好きな場所に配置できるタブ機能、新しいタブの背景画像、豊富なカラーテーマ、選べるブラウザのデザイン、「Mica for Everyone」のサポートなどです。
開発者さんが、進捗状況をTwitterで随時更新されているので、透明性が高いブラウザです。何か質問があれば、気軽に答えてくださります。ユーザーとの距離が近い点も特徴だと思います。
以前は、「Chrome」と同じChromiumベースでした。しかし、色々事情があったため、Firefoxベースに変更して、2021年12月に正式リリースされました。
以前のChromiumベースと比べると、ほぼ別物のブラウザになっています。「以前、Floorp(Chromium版)を触ったけど、いまいちだった…」という方、もう一度触ってみると、印象が違うことに気づくと思います。
Windowsだけでなく、MacやLinux版も用意されています。Macに関しては、2022年6月か7月頃にリリースされました。
リリース元:Ablaze(公式Twitterはこちら)
寄付方法:こちら
記事執筆時のバージョン:10.8.0(2022年12月上旬)
- 1. ダウンロード・インストール方法
- 2. 使い方&特徴
- 2.1. 他のブラウザからの移行作業
- 2.2. 「Firefox Sync」を使って同期する方法
- 2.3. カラーテーマ
- 2.4. 【タブグループ】多段タブの有効化(水平)
- 2.5. 【タブグループ】スクロールでタブ切替&ダブクリでタブ閉じ
- 2.6. 【タブバーの設定】タブバーの位置をツールバーの下部に表示
- 2.7. 【タブバーの設定】タブバーをウィンドウの下部に表示
- 2.8. 【ブックマークバーの設定】フォーカスで自動表示
- 2.9. 【ナビゲーションバーの設定】
- 2.10. ブラウザーマネージャーサイドバー
- 2.11. 【ユーザーインターフェースの設定】選べる6つのブラウザデザイン
- 2.12. 【その他の設定】「Mica for Everyone」のサポート
- 2.13. 検索エンジンの変更
- 2.14. カスタム検索
- 2.15. ブラウザープライバシーの設定
- 2.16. ツールバーのカスタマイズ
- 2.17. タイトルバー、メニューバーの表示
- 2.18. 標準搭載のGoogle翻訳
- 2.19. スペルチェックのオフ
- 2.20. 複数できるピクチャーインピクチャー
- 2.21. 休憩モードの利用(F9)
- 2.22. 新しいタブなどでも動作する強力なマウスジェスチャー(Gesturefy)アドオン
- 2.23. ユーザーエージェントの変更
- 3. カスタムCSS
- 4. アンインストール方法
- 5. 感想
ダウンロード・インストール方法
以下のサイトからダウンロードできます。
「Download」をクリックします。自動的に利用しているOSにあったファイルがダウンロードされます。

セットアップファイルがダウンロードされます。ダブルクリックでインストールしていきます。

この時、「Microsoft Defender SmartScreen」の警告画面が表示されます。本ソフトは、危険なソフトではないので、「詳細情報」→「実行」をクリックします。

この警告画面は、EVコードサイニング証明書という署名をしていないと表示されるようです。署名するには、開発者がMicrosoftに多額の資金を払う必要があります。
Floorpの場合、10.4.0(2022年8月20日)から「Certumのコードサイニング証明書」に署名しています。初回で数万円支払ったようで、すごいなぁと感心です。(詳しくはこちら)
以前は、署名していなかったので、発行元が「不明な発行元」になっていました。

10.4.0以降は、警告画面の「発行元」というところに、きちんとFloorp開発者の名前が記載されています。また、今まではNortonなどのセキュリティソフトで警告が出ていましたが、署名したので、表示されなくなっています。
インストールが自動的に開始されるので、数十秒待ちます。

インストール場所は、変更できません。Cドライブの「Program Files」フォルダー内に、「Ablaze Floorp」フォルダーが作成されて、その中に配置されます。
C:\Program Files\Ablaze Floorp
初期起動時は、いくつかのタブが表示されます。

後から見返せるように、各種リンクを貼っておきます。ちょくちょくページやデザインが変わっています。
使い方&特徴
Firefoxベースのブラウザなので、基本的にはFirefoxと同じ感覚で利用できます。アドレスバーから検索、ブックマークに登録、水平タブ、アドオンのインストールなど、他ブラウザと変わりません。
新しいタブを開いた時は、「Floorp Home(フロープ・ホーム)」と呼ばれる専用のスタートページが表示されます。中央に検索ボックスがあり、検索できます。デフォルトでは、Google検索になっていますが、設定から変更できます。

「バージョン10.4.0(2022年8月20日公開)」から、新しいタブが美しい写真のスライドショーになりました。「Unsplash(アンスプラッシュ)」という写真サイトからお借りしているようです。
新しいタブを開くたびに、約40種類の中から、ランダムで写真が表示されます。主に、景色・自然・動物です。この壁紙は、設定(about:preferences#home)から無効にできます。
検索ボックス下には、よく使うアプリ、ピン留めしたアプリなどが表示されます。表示する数などは、右上のボタンから変更できます。非表示も可能です。
Floorpの公式サイトを見てみると、新しいタブに綺麗な背景画像、大きなデジタル時計が表示されていますが、こちらは「Tabliss – New Tab」という外部のアドオンです。
Floorpが、このようなデザインというわけではありません。開発者が個人的に利用しているだけです。真似したい方は、アドオンをインストールしましょう。

本ブラウザは、できることが多いブラウザです。全設定項目を把握するのは難しいです。
そこで、なるべく目玉っぽい機能、及び最初にここを見ておけばいいと思う順番で、各項目を書いていきます。右側のサイドバーに目次を貼っているので、気になる項目があれば、クリックで飛んでみてください。
他のブラウザからの移行作業
Floorpには、Chrome、Edge、Brave、Vivaldiなどのブラウザから、簡単にブックマーク、履歴、パスワードなどを移行できる「設定移行ウィザード」という機能が搭載されています。以前使っていたブラウザがある場合でも、簡単に移行できます。
Firefoxを利用していて、「Firefox Sync(Firefoxアカウント)」を持っている方は、ログインすることで、Firefoxの履歴、タブ、パスワード、ブックマークを移行できます。詳しくは、こちらを参考にしてみてください。
予め、移行したいブラウザを終了しておきます。終了しないと、正常に移行できない可能性があります。
Floorpを起動して、右上の三本線ボタン(テーマによっては三点ボタン)をクリック→ブックマーク→「ブックマークを管理」をクリックします。

Ctrl+Shift+Oを押してもOKです。あんまり使わないので、キーだと忘れてしまいますね💦
ブラウジングライブラリーウィンドウが表示されます。上部の「インポートとバックアップ」→「他のブラウザーからデータをインポート」をクリックします。

移行元のブラウザを選択します。

今回は、Vivaldiから移行してみます。Vivaldiの場合、特定のプロファイルから移行できます。今回は、メインで使っている「ナポリタン寿司」のプロファイルを選択してみます。
「次へ」をクリックします。

インポートしたい項目にチェックを入れて、「次へ」をクリックします。

一瞬でインポートが完了しました。僕のメインVivaldiには、数百以上のブックマークがありますが、1秒もかからなかったです。「完了」をクリックします。

これで、ブックマークが移行されます。ブックマークツールバー内にあるはずです。ない場合は、ブラウジングライブラリウィンドウ内で、ブックマークを移動します。

ブックマークツールバーは、Ctrl+Shift+Bで表示をオンオフできます。
「Firefox Sync」を使って同期する方法
Firefoxからの移行という方は、「Firefox Sync(ファイアーフォックス・シンク)」を活用すると、簡単にデータ移行(同期)できます。本記事では、Firefoxアカウントを以前のブラウザで既に作成・運用している前提で進めます。
Floorpを起動して、右上のメニューボタン(三本線か、三点ボタン)→「ログイン」をクリックします。

「Firefox Sync」のアカウントで使っているメールアドレスを入力します。

パスワードを入力します。

登録しているメールアドレスに6桁のランダムな数字が送られてきます。認証用の数字です。メールを確認して、入力します。

多分、この時点で同期されると思いますが、念のため、「デバイスを同期する準備ができました」をクリックします。

次の画面で表示されるQRコードは無視して「×」を押します。これで同期完了です。QRコードは、スマホのFirefoxを利用する方向けです。

ログインできたら、ブックマーク、履歴、パスワードなどの項目が引き継がれます。
以前のFirefoxで開いていたタブを、そのままFloorpでも開きたい場合、適当にサイドバーを表示します。(例:Ctrl+B)既に垂直タブが表示されている場合は、そのままでOKです。下矢印ボタン→「同期タブ」をクリックします。

「〇〇上で使用している~~」の右クリック→「すべてをタブで開く」をクリックします。

警告ダイアログが表示されるので、「タブを開く」をクリックします。

Firefoxで開いていたタブが、Floorpで開かれます。

カラーテーマ
本家「Firefox」にはないテーマが沢山用意されています。
アドレスバーに、「about:addons」と貼り付けて、左側の「テーマ」を選択します。気になるテーマの「有効化」をクリックします。

【タブグループ】多段タブの有効化(水平)
水平タブを2段以上に配置できる機能です。タブを沢山開いた時、自動的に2段、3段、4段と縦に拡張されます。タブを沢山開く方におすすめです。本機能は、「Paxmod」と呼ばれる外部のアドオンを利用して作成されています。
設定→タブグループの「多段タブを有効にする」をオンにします。ブラウザの再起動ダイアログが表示されるので、再起動します。

一定数、タブを開くと、自動的に2段目が展開します。さらに開くと、3段目になります。タブの複数選択、並び替え、右クリックなどは、通常通り利用できます。

1つ注意点ですが、多段タブを有効にして、かつタイトルバーやメニューバーを非表示にしていると、ウィンドウをマウスを掴める範囲が狭くなります。いちお、タブバーの空いているところ、ツールバーの空いているところは掴めます。
嫌な場合は、タイトルバーか、メニューバーを表示するようにしましょう。メニュー→その他のツール→「ツールバーをカスタマイズ」から、オンオフできます。
【タブグループ】スクロールでタブ切替&ダブクリでタブ閉じ
設定内に、「タブをスクロールで切り替える」と「ダブルクリックでタブを閉じる」という項目があります。オンにした時の動画を貼っておきます。
人によっては便利かもしれません。タブのスクロール切り替え機能は、あんまりタブを開かない人に、おすすめだと思います。
20、30と大量のタブを開く方は、目的のタブが現在開いているタブの前後にない場合が多いと思います。そうなると、普通にマウスクリックして切り替えた方が効率いいです。
ましてや、オンにすると、タブ全体のスクロールが使えなくなるので、より大量にタブを開く方には不便だと思います。わざわざ左右の矢印ボタンを押さないといけないので、めんどくさいです。
【タブバーの設定】タブバーの位置をツールバーの下部に表示
「タブバーの設定」にある「タブバーの位置をツールバーの下部に表示」を選択すると、ブックマークバーの下にタブバーが配置されます。

【タブバーの設定】タブバーをウィンドウの下部に表示
上下左右、好きな場所にタブを配置できます。左右どちらかに配置したい場合は、垂直タブ、上下どちらかに配置したい場合は、水平タブを利用します。
タブを一番下に配置したい場合は、設定→「タブバーの設定」にある「タブバーをウィンドウの下部に表示」をオンにします。

これ以外にも、「水平タブを隠す」、「垂直タブにブラウザーを最適化」などのオプションが用意されています。

Floorpの垂直タブについては、以下の記事を参考にしてみてください。
【ブックマークバーの設定】フォーカスで自動表示
「ブックマークバーをフォーカスされた場合に表示」をオンにすると、ブックマークをマウスオーバーで自動展開できます。
普段は非表示にして、見た目がスッキリします。使いたい時には、いつでも呼び出せます。

また、「ブックマークバーをウィンドウの下部に表示」をオンにすると、ブックマークバーを下配置にできます。

【ナビゲーションバーの設定】
「ナビゲーションバーをウィンドウの下部に表示」をオンにすると、アドレスバーなどが下に配置されます。合わせてタブバーとブックマークバーを下配置にすることで、全ての項目を画面下で操作できます。

ブラウザーマネージャーサイドバー
「バージョン10.5.0(2022年9月17日公開)」から、ブラウザーマネージャーサイドバー機能が実装されました。サイドバーに任意のウェブサイトを登録できる機能です。
詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。
【ユーザーインターフェースの設定】選べる6つのブラウザデザイン
選べる6つのブラウザデザインが用意されています。Firefoxだと、「Proton(プロトン)」というデザインしか用意されていません。Floorpだと、設定からサクッと別の外観に変更できます。
設定→「一般」ページを開きます。ページをスクロールして、「言語と外観(ユーザーインターフェースの設定)」を探します。見つけたら、好きなデザインを選択します。いくつかのテーマは、プレビューが表示されています。

テーマ名 | どんな人におすすめ? |
---|---|
Firefox Proton デザイン(プロトン) | 今の本家Firefoxのデザインが好きな方 |
Firefox Proton Fix デザイン | |
Firefox Photon・Lepton デザイン(フォトン・レプトン) | 以前のFirefoxデザインが好きな方 |
Floorp Legacy デザイン (サポート対象外) | Chromeっぽいデザインが好きな方 |
Microsoft Fluent Ul デザイン(フルーエント) | |
Floorp Fluerial Ul デザイン(フルーエリアル) |
以前は、選択する度にブラウザの再起動が必要でしたが、不要になりました。
比較動画を貼っておきます。
「その他の設定」でデュアルテーマを有効にできます。メインとサブで2つのテーマを設定できる機能です。本記事では、詳しく解説しません。詳しくは、公式サイトが参考になるかと思います。
【その他の設定】「Mica for Everyone」のサポート
Windowsの外部アプリ「Mica for Everyone(マイカ・フォー・エブリワン)」に対応しています。「Mica for Everyone」は、Windows11のウィンドウのタイトルバーにアクリル効果(すりガラス)・マイカ効果を強制できるソフトです。

通常、タイトルバーのみに反映されますが、その他の設定にある「Mica for Everyoneによるマテリアルデザインの効果を有効にする」をオンにすると、タブバーの背景にも反映されるようになります。
Floorp側でオンにしたところで、「Mica for Everyone」ソフトがインストールされていないと意味がありません。「Mica for Everyone」があって、初めて動作します。

この効果は、カスタムCSSを使うことで、アドレスバー、ブックマークバーまでに拡大できます。これにより、モダンな外観にできます。

詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。
検索エンジンの変更
以下のURLを入力して移動します。
about:preferences#search
または、右上のケバブメニュー(三点ボタン)→「設定」をクリックして、左側の「検索」をクリックすることでもアクセスできます。

既定の検索エンジンの部分を、好きな検索エンジンに変更します。

デフォルトでは、以下の8つの検索エンジンが登録されています。
- Frea Search
- DuckDuckGo
- Startpage
- You.com
- Bing
- Yahoo!JAPAN
- Wikipedia(ja)
「Frea Search(フレア・サーチ)」は、Floorpを開発しているコミュニティ「Ablaze(アブレイズ)」が提供している検索エンジンです。
Google、Bing、DuckDuckGoなどの複数の検索エンジンを合体させて、なおかつ中身の無いアフィリエイト記事、翻訳しただけのコピペ機械記事、詐欺サイトなどを検索結果に表示させないのが特徴です。
使わない検索エンジンは、その下の「検索ショートカット」の項目でチェックを外すか、右下の「削除」をクリックします。

チェックを外した場合は、アドレスバーのドロップダウンリストにアイコンが表示されなくなります。削除した場合は、検索ショートカットも使えなくなります。

カスタム検索
アドレスバーから、直接各検索エンジンの検索結果ページにアクセスできる「カスタム検索機能(検索ショートカット)」を利用できます。
例えば、「Amazon」に「a」というキーワードを設定しておくと、アドレスバーに「a 充電器」と入力するだけで、Amazonの検索結果を表示してくれます。わざわざAmazonにアクセスして検索する手間が省けます。
動画を貼っておきます。
キーワードは、設定→「検索」から確認できます。ダブルクリックすると編集・追加できます。デフォルトでは「@google」のようにアットマークで登録されています。
Vivaldiにはない履歴、タブ、ブックマークなどのショートカットも登録されていました。タブの場合は、「%」がキーワードに割り当てられています。

Vivaldiのカスタム検索については、下記記事を参考にしてみてください。
検索エンジンではなく、ブックマークにもキーワードを登録できます。
ナポリタン寿司のPC日記に「na」と登録しておけば、アドレスバーからすぐにアクセスできます。タグというのが、「Vivaldi」でいうところの「説明」になります。

ブラウザープライバシーの設定
強力なトラッキング防止機能が搭載されています。プライバシーに配慮されています。具体的には、IPアドレス、フィンガープリント(fingerprint)、OSの種類、位置情報などを秘匿できます。
トラッカーとは、ユーザーの閲覧履歴などのデータを収集する技術のことです。これらの機能を、Floorp側でブロックできます。
アドレスバーに以下のURLを貼り付けて、Enterを押します。
about:preferences#privacy
強化型トラッキング防止機能ページが表示されます。標準、厳格、カスタムの中から選択できます。「厳格」にすると、ブラウザによって表示が崩れる可能性があるので注意です。

本機能は、サイト(ドメイン)ごとにオンオフできます。例えば、サイトによっては、Twitterの埋め込みツイートが正常に表示されない場合があるようです。
この場合、そのサイトにアクセスして、アドレスバー横の盾マークをクリック→「強化型トラッキング防止機能はこのサイトでオンです」をオフにします。これで、正常に埋め込みツイートが表示されると思います。

ツールバーのカスタマイズ
ツールバーを自由自在にカスタマイズできます。アドレスバーの左側にアドオンアイコンを移動、右側に設定へのアクセスボタンを配置する…といったことができます。
右上のボタン→「ツールバーをカスタマイズ」をクリックします。

新しいタブでツールバー編集画面が開きます。自分が表示させたいアイテムを、ドラッグ&ドロップしてツールバー上に追加します。
逆に不要だと思ったら、右クリック→「削除」をクリックするか、画面中央の方にドラッグ&ドロップすると非表示にできます。「伸縮自在のスペース」で、任意の余白を設けることもできます。
動画を貼っておきます。
水平タブバーの横にも配置できます。

オーバーフローメニューは、ツールバー右側のボタンをクリックした時に表示されるポップアップのことです。

タイトルバー、メニューバーの表示
タイトルバーは、現在開いているタブタイトルを、ブラウザの上部にバーとして表示する機能です。メニューバーは、ファイル、編集、履歴、ブックマーク、CSSなどのメニューを上部に表示する機能です。
右上のメニューボタン(三点ボタン、三本線ボタン)→その他のツール→「ツールバーをカスタマイズ」をクリックします。
下部にあるタイトルバー、あるいはツールバーの「メニューバー」にチェックします。右下の「完了」をクリックします。

タイトルバーをオンにした画像を貼っておきます。現在開いているタブの名前がフルで表示されます。マウスで掴んでウィンドウ移動する時にも便利です。

メニューバーをオンにした画像を貼っておきます。画面をスッキリさせたい方には不向きですが、色々な機能にサクッとアクセスしたい方には、お勧めです。

標準搭載のGoogle翻訳
「Google翻訳」が標準で内蔵されています。アドオンを導入しなくても、範囲選択の翻訳、ページ全体を翻訳できます。
翻訳したいサイトを開いて、アドレスバーの右側に表示されているボタンをクリックします。または、右クリックメニュー→「日本語に翻訳」からでも翻訳できます。
今後自動的に翻訳してほしい場合は、「〇〇のサイトを常に翻訳する」にチェックします。をクリックします。

ページ全体が翻訳されます。

動画も貼っておきます。
スペルチェックのオフ
記事執筆してみようと思ったのですが、文字の下に赤波線が引かれるのが気になりました。Firefoxのスペルチェック機能がオンになっているのが原因です。

不要な方は、右上のケバブメニュー→「設定」をクリックします。
検索欄に「スペル」と入力すると、ハイライト表示で設定が絞り込まれます。その中に「自動スペルチェック機能を使用する」という項目があるのでオフにします。

赤波線が表示されなくなります。快適に作業できます。

複数できるピクチャーインピクチャー
ピクチャーインピクチャー(以下、PIP)を複数設定できます。独自機能かと思ったのですが、Firefoxでもできるようです。
ピクチャーインピクチャーとは、動画を小さく最前面表示にする機能です。ブラウザの壁を越えて、デスクトップ上のどこでも自由な場所に移動できます。作業しながら、画面の端でYouTubeを見る…といったことができます。
まずはPIPにしたい動画サイトにアクセスします。試しに、僕の「YouTubeチャンネル」の動画で試してみます。動画を再生すると、動画内のどこかにアイコンが表示されるのでクリックします。

PIP表示になります。自由にサイズ変更・移動できます。2つ、3つ、4つと自由自在にPIPにできます。同時再生も可能です。

休憩モードの利用(F9)
デフォルトでは無効化されていますが、休憩モードを搭載しています。
休憩モードとは、ページだけでなく、タブやツールバーなど、ブラウザ全体を非表示にする機能です。一時的にページを隠したい時、ちょっと席を立ちたい時に便利です。音声を再生している場合、ミュートになります。漏れる心配はありません。
利用するには、設定から有効にする必要があります。設定→一般→ブラウジングにある「休憩モードのショートカットキー有効にする」をオンにします。

有効にした状態で、ウェブページを閲覧中に、F9キーを押します。
休憩中は、ブラウザの中央にダイアログ画面が表示されて、Windowsの場合、「ぼろろーーん」とシステム音が1回再生されます。

ダイアログ画面の「OK」を押すか、任意のキーを押すことで、元通り表示します。タブや見ていたサイトは、そのまま表示されます。注意点ですが、音を再生していたタブは、全てミュートになっています。自動的に解除はされません。手動で治す必要があります。

新しいタブなどでも動作する強力なマウスジェスチャー(Gesturefy)アドオン
新しいタブ(Floorp Home)などでも動作する、通常よりも上の権限を持ったマウスジェスチャーアドオン「Gesturefy」を搭載しています。マウスジェスチャーを使う人には、便利だと思います。
ブラウザの右上にあるアイコンをクリックすると、設定にアクセスできます。設定ページ自体は、「Gesturefy」なので、本記事では省略します。

もし、アイコンが表示されていないという場合は、以下のURLを入力して、確認できます。
about:addons

Firefoxで「Gesturefy」を使っていて、内部ページで動作しないのが歯がゆい方は、Floorpを使ってみるといいかもしれません。
ユーザーエージェントの変更
「バージョン10.4.0(2022年8月公開)」から、ユーザーエージェントの変更機能が実装されました。「ユーザーエージェントって何?」って方は、特に弄る必要はありません。
ウェブサイトによっては、ブラウザ区別している場合があります。例えば、Chromeでは正常に見れるけど、Firefoxだとアクセスできない、一部コンテンツが正常に表示されない…などです。
こういった場合に、ユーザーエージェントの変更が役立ちます。
設定→「一般」の下部に用意されています。Chromeでしかアクセスできない場合は、「Windows上のChromeのユーザーエージェントを使用する」にすると、「Firefox(Floorp)」でもアクセスできるようになります。

Chromeが最も有名なので、ウェブサイトの表示に異常があったら、「Windows上のChromeに偽装」にしておけばいいかと思います。特に不具合なく表示できている場合は、無理に変更する必要はありません。
ユーザーエージェント関連の記事をいくつか書いているので、もっと知りたい方は、参考にしてみてください。
- マイナポイント申請の際、Vivaldiブラウザだとダメだった件
- 【e-Tax】確定申告でマイナンバー方式ができない時の対処法
- 【User-Agent Switcher and Manager】UAを変更する拡張機能
カスタムCSS
Firefoxと一緒でカスタムCSSを利用できます。ブラウザの外観をCSSを使って、好きなようにカスタマイズできる機能です。CSSを理解している必要がありますが、一気にカスタマイズ性が上がるので、興味がある方は挑戦してみてください。
例えば、タブの背景を好きな色に変更、ブックマークバーのテキストを非表示にする…といったことができます。
Firefoxと違って、Floorpではすぐに使えるように、土台の部分がデフォルトで設定されています。ファイルを開いて、中にコードを書き込むだけです。
CSS初心者の僕が書いたサンプルコードをいくつか公開しているので、詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。
アンインストール方法
Windowsの設定を開きます。Windows11の場合、左側のアプリ→「アプリと機能」をクリックします。インストールしているアプリが一覧表示されるので、「Ablaze Floorp」を探します。
見つけたら右側の三点ボタン→「アンインストール」をクリックします。

本ブラウザに関わらず、基本的にブラウザは、削除してもPC内に残留ファイルが残ってしまいます。開いていたタブ、履歴などの情報がそのまま保存されています。
これらのデータも削除したい場合は、サードパーティー製の削除支援ソフトを利用します。代表的なのは、「Revo Uninstaller」や「GeekUninstaller」などです。
アンインストールの画面が表示されます。「次へ(Next)」をクリックします。

「削除(Uninstall)」をクリックします。

「完了(Finish)」をクリックします。これでPCから削除されます。

感想
以上、Firefoxベースで、沢山の機能を盛り込んでいるブラウザ「Floorp(フロープ)」についてでした。
めまぐるしいスピードで進化しているなぁ…と感心です。沢山の機能を搭載していて、すごいと思います。