【Privacy11】スタートメニューの名前を非表示・変更するソフト

この記事では、Windows10、Windows11のスタートメニューに記載されているユーザー名を非表示にしたり、別の名前に変更できるソフト「Privacy11」について書きます。
Windows11のスタートメニュー内に記述されている個人情報(ユーザー名)を非表示、あるいは、任意の別の名前にするソフトです。以下の手順で利用できます。
- 本ソフトを適切な場所に配置(Cドライブ直下)
- 表示したい好きな名前を設定(非表示も可能)
- PCを再起動、あるいはサインアウト
- 今後も自動起動するために、タスクスケジューラに設定
あたかも、そこに文字なんてなかったかのようにできます。アイコンは表示されて、名前だけが消えます。あるいは、Microsoftアカウントに全く関係ない好きなユーザー名に変更できます。

「配信中に、うっかりWindowsのスタートメニューを開いちゃって、Microsoftに登録している本名がバレちゃった!最悪!」といった事故を防ぐことができます。
バージョン1.0の時は、非表示にすることしかできませんでした。2022年10月にアップデートされたバージョン2.0から、任意の名前に変えられます。以前のバージョンを利用している方は、アップデートしましょう。
インストール場所が指定されている、PCの再起動が必要…といったように、他の一般的なソフトと、利用方法が異なります。しかし、作者様による詳細な日本語マニュアル(PDF)が内蔵されているので、初心者でも問題なく、利用できると思います。
Windowsのタスクスケジューラ機能を使って、次回起動時から、自動的に本ツールを起動することが可能です。
本記事では、Windows11での解説ですが、Windows10でも同様に利用できます。作者様から教えていただきました。
スタートメニューの検索ページを開いた時に表示される、Microsoftアカウントのメールアドレスを非表示にしたい場合は、下記記事を参考にしてみてください。
こちらは、サードパーティー製品を使わなくても、Windows標準の設定から非表示にできます。
リリース元:GORILLA Technologies(作者様への寄付はこちら)
記事執筆時のバージョン:2.0(2022年10月23日)
ダウンロード方法
以下のサイトからダウンロードできます。
本ツールは、Microsoftの「.NET Framework(バージョン4.8)」が必要になります。とりあえず、Privacy11単体で利用してみて、うまく動作しなかったら、確認してみるといいかなと思います。
Privacy11の「ダウンロード」をクリックします。

ダウンロードできたら、圧縮ファイルになっているので解凍します。

続いて、解凍したフォルダーを、以下の場所に配置します。Cドライブ直下です。ここ以外だと、うまく動作しない可能性があります。
C:\
エクスプローラーで新しく、Cドライブ直下の場所を開いて、そのままPrivacy11フォルダーを、ドラッグ&ドロップするといいかなと思います。

この時、フォルダーの名前を「Privacy11」といったように、シンプルなものに変更しておくといいかもしれません。初期では、末尾にバージョン名が記載されているので、アップデートなど、上書きの際にめんどくさいかもしれません。
配置出来たら、フォルダーを開きます。3つのファイルがあるはずです。「Privacy11」が本体、「Privacy11_Manual_Rev.04」が説明書です。

ちょっと使い方が難しいソフトなので、一度マニュアルを読むことを強く推奨します。使い方だけでなく、注意事項、確認されている不具合なども詳しく記載されています。
また、Windowsの言語を日本語ではなく、英語にしている場合は、追加の作業が必要になります。こちらの方法も合わせて、マニュアル内に記述されています。
本記事では、Windows言語が日本語になっている前提で書きます。
使い方
初回認証
Cドライブに配置したPrivacy11フォルダー内にある「Privacy11」を起動します。
初回起動時は、Microsoftアカウントの認証画面が表示されます。初回のみで2回目以降は表示されません。
現在、WindowsにログインしているMicrosoftアカウントのメールアドレスを入力します。「pikatti9」ではなく、「pikatti9@gmail.com」といったように、全てのメールアドレスを入力します。

このメールアドレスは、ログイン情報と一致しているかどうかの確認で、サーバーなどに送信されるものではありません。
「OK」をクリックすると、認証が開始されます。一致した場合は、「設定完了」ダイアログが表示されます。認証もなにも一瞬でした。

これで、初回準備は完了です。タスクトレイに本ツールのアイコンが表示されます。

任意の名前に変更
バージョン2.0(2022年10月公開)から任意の名前に変更できる機能が実装されました。他の名前にしたくない場合は、スキップしてOKです。
「ナポリタン寿司」を、「味噌汁スパゲッティ」といったように、別の表記にしたい方は、設定します。ただし、Microsoftの利用規約上は推奨されない行為です。自己責任です。
「Privacy11」を起動して、タスクトレイにある「」アイコンを右クリック→「設定」をクリックします。

ダイアログが表示されます。こちらに、表示したい好きな名前を入力します。日本語でも英語でもOKです。設定できたら、「保存」をクリックします。

やっぱり、非表示にしたい場合は、左下の「非表示」をクリックします。
次のPCの再起動・サインアウト作業に移ります。
PCの再起動・サインアウト
本ツールは、起動した瞬間から反映されるわけではありません。本ソフトを起動して、PCをサインアウト、または再起動する必要があります。
本ソフトを起動して、PCを再起動した時に限り、次回起動時に、機能が有効になります。つまり、毎回手動で起動する必要があります。本ソフト起動→再起動→本ソフト起動→再起動…といったように、通常のソフトと違って、少々めんどくさいです。
「毎回起動して再起動の作業がめんどくさい!永遠とユーザー名を非表示にしてほしい!」という方は、Windowsのタスクスケジューラに組み込みましょう。こちらで詳しく解説します。
PCをサインアウト、または再起動すると、無時にスタートメニューのユーザー名が消えています。

動画も貼っておきます。一瞬表示される…とかではなく、スタートメニューを開くアニメーション中も、しっかり非表示になっています。
ただし、スタートメニュー内のプロフィールアイコン→「アカウント設定の変更」を押すと表示される設定ページでは、普通に表示されるので注意です。
中央上のユーザー名は非表示になっていますが、その下のメールアドレスは表示されます。左上に至っては、両方とも表示されます。

あくまで、スタートメニューから別のアプリを起動する際の、身バレ防止のアプリですね。配信中などは、設定画面を開かないように注意です。
なお、本ソフトは、バッググラウンドで起動しています。Alt+Tabを押した時のアプリ一覧画面に表示されます。何も問題はないので、無視してOKです。

選択すると、下記画像のようにアプリの再起動ダイアログが表示されます。何かしら不具合が発生した時に、本アプリをワンクリックで再起動できるための画面であり、PCの再起動とは関係ありません。不具合が発生していない場合は、何もしなくてOKです。

タスクスケジューラに登録する方法
一度再起動したからといって、2回目、3回目の起動時にも反映されるわけではありません。毎回、本ソフト起動→再起動のステップが必要です。
本ソフトを起動していない状態で、PCを再起動すると、次の起動時は、普通に名前が表示されます。

そこで、Windowsに標準搭載している「タスクスケジューラ」という機能を使ってみます。特定のプログラムをWindows起動時に実行する…といったことが可能です。スタートアップに登録するって感じですね。
スタートメニューを起動→検索ボックスに「タスクスケジューラ」と入力して、クリックします。

タスクスケジューラを起動できたら、右側にある「タスクの作成」をクリックします。

名前と、必要に応じて説明を決めます。名前は、日本語不可でした。ここでは適当に「Privacy11(User name hide)」にしてみます。
説明欄は書かなくてもいいのですが、いちお「Windows11のスタートメニュー左下のユーザー名を隠すソフトを、起動時に自動起動させるタスク」としておきます。
セキュリティオプションの「最上位の特権で実行する」にチェックします。管理者で実行するという意味です(多分)

続いて、「トリガー」タブに切り替えます。左下の「新規」をクリックします。

タスクの開始を「ログイン時」にします。
詳細設定の一番下にある「有効」にチェックが入っているか確認します。入っていない場合は、チェックします。設定できたら、右下の「OK」をクリックします。

続いて、「操作」タブに切り替えます。「新規」をクリックします。

操作が「プログラムの開始」になっていることを確認します。「プログラム/スクリプト」の「参照」をクリックして、Cドライブに配置したフォルダー内にあるPrivacy11の実行ファイルを選択します。選択できたら、「OK」をクリックします。

下記画像のようになればOKです。僕の場合、Cドライブに配置した際に、フォルダーの名前を変えなかったので、「C:\Privacy11_v1.0_r03\Privacy11.exe」のようになっています。

続いて、「条件」タブに切り替えます。電源の「コンピューターをAC電源で使用している場合のみタスクを開始する」と「コンピューターの電源をバッテリに切り替える場合は停止する」のチェックを外します。
恐らく、バッテリー搭載のノートPCに関する設定です。常にコンセントから電源を供給しているデスクトップPCは外しても外さなくても関係ないと思います。

最後に「設定」タブに切り替えます。「タスクが失敗した場合の再起動の間隔」にチェックします。時間は、調整しなくてもOKです。
「タスクを要求時に実行する」と、「タスクが失敗した場合の再起動の間隔」の2つにチェックが入っているか確認して、それ以外のチェックは外します。

多分デフォルトでは、「要求時に実行中のタスクが終了しない場合、タスクを強制的に停止する」、「タスクの再実行がスケジュールされていない場合に削除されるまでの時間」あたりにチェックが入っていると思います。こちらを外します。
設定できたら、「OK」をクリックします。
以下のように、一覧の中に設定したPrivacy11用のタスクが登録されていればOKです。

本ソフトが不要になった場合は、忘れずにタスクを削除しましょう。右クリック→「削除」をクリックします。

次回起動時から、本ソフトが自動的に実行されて、継続してユーザー名が非表示になります。
アップデート方法
タスクトレイのPrivacy11アイコンを右クリック→「バージョン情報」をクリックします。

「Chack Update」をクリックすると、ダウンロードページに飛びます。そこに記載されているバージョン番号と、現在使っているバージョンが異なる場合にアップデートできます。

自動的にチェック→勝手にアップデート…って感じではないようです。あくまで手動でのチェック→ファイルの上書きでアップデートって感じです。
感想
以上、Windowsのスタートメニュー内に書かれているユーザー名を非表示にするソフト「Privacy11」でした。
なお、細かい部分で確認されている不具合があります。
例えば、休止状態から復帰した際、稀にPrivacy11が勝手に終了する場合があります。この場合は、タスクスケジューラの設定→条件→「コンピューターの電源をバッテリに切り替える場合は停止する」のチェックを外すと解決するようです。
詳しくは、マニュアルファイルに記載されています。